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【うつ病と障害年金について考える】誰もがかかる可能性のある病気

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障害年金受給要件の一つに、障害認定基準というものがあります。

そのなかで“精神の障害”と区分されるものについては、


統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害
てんかん
知的障害・発達障害
「気分(感情)障害」
「症状性を含む器質性精神障害」

とさまざまであり、症状は同一原因であっても多様であるため、実は障害年金請求の中で一番多いのです。

近年、うつ病の患者は増えつつあります。

その背景には、うつ病に関する情報が、新聞・雑誌・テレビなどのマスコミや、インターネットから得られるようになり、「自分もうつ病では?」と疑い、受診する人が増え広まりつつあるからです。

だからこそ、すべての人がうつ病に対する知識を深め、正しく理解する必要があるといえるでしょう。

また、適切な治療を受けられる環境が整いつつあるものとして、障害年金の受給は患者本人にとっても、心強いものだと考えられます。

うつ病と障害年金

心の病が社会的な問題となっており、うつ病を発症して休職や退職に追い込まれてしまうケースが後を絶ちません。

うつ病になっていようと、仕事ができない状態に陥っていようと生活をしていかなければなりませんから、収入を確保する必要があります。

休職中の場合には傷病手当金などで当面の収入を確保することもできますが、期間が限られてきます。

うつ病の治療は長期間に及ぶことも多く、当面の間、働ける見込みがないまま生活を送らなければならないケースも少なくありません。

こうした収入面・生活面の不安が焦りや罪悪感をもたらし、うつ病の回復の妨げになってしまうことも少なくありません。

そんなうつ病に悩む人がぜひ利用したいのが障害年金です。

障害年金といえば、体に障害を抱えてしまった人に支給される年金のイメージも強いですが、心の障害を抱えている人も支給を受けることが可能です。

ただし、心の障害を抱えていることをしっかりと証明することができるかどうか、そして、「どの等級に認定されるか」が重要な鍵となります。

医師のもとで、適切な治療を受け、うつ病の診断書を書いてもらうのはもちろんのこと、自分の病の症状に見合った等級に認められることが欠かせないのです。

なお、うつ病で障害年金を受け取れるよう請求する際にはいくつかの条件があります。

20歳以上、65歳未満、保険料納付済期間が加入期間の3分の2以上といった基本的な要件はもちろんのこと、うつ病などの精神疾患で1年半以上、通院・治療を行っていることなどが挙げられます。

また、精神状態によって労働に著しい制限を受けていることも条件となります。

ここで焦点となるのは、やはり等級でしょう。

とくに障害厚生年金の場合、等級によって受給額にかなりの違いが出てきます。

もっとも低い3級ですと年間最低保障額が57万9700円、つまり1ヶ月に5万円前後となるのに対し、2級ですと1ヶ月で15~18万円程度の支給を受けることができます。

うつ病の場合では基礎年金、厚生年金ともに1級の認定を受けるのは難しいため、2級を目指すのが第一条件となっています。

この等級に関しては病状はもちろんのこと、闘病・治療期間の長さも考慮の対象になります。

うつ病は回復のボーダーラインの見極めが難しいため、収入面・生活面の焦りから十分に回復しきっていない段階で復職してしまうケースも少なくありません。

その結果症状がぶり返してしまったり、復職と休職・退職を繰り返すといったパターンに陥ってしまうこともあります。

それだけに障害年金をうまく活用し、ある程度の生活費と収入の手段を確保したうえでじっくりと治療に取り組むことも重要になってくるのです。

そもそも「うつ病」とは・・・

「誰もがかかる可能性のある病気」です。

気分が沈みがち、興味がわかないなどの精神的なものと、眠れない、食欲がわかないなどの身体的なものも含み、このような状態の症状があらわれた場合には「うつ病」の疑いがあります。

またそれが治療を必要とする病気なのか、少し休養すれば良くなる一時的なものなのか、自分自身で判断することは難しいとされています。
どんな病気でも、早期に見つけて治療することが大切です。うつ病の治療も同様なのです。

特に、重症のうつ病患者には、自殺する危険性が高まるため、早急に専門医に診てもらう必要があります。

典型的なうつの症状の例

【興味または喜びの喪失感】

何をしても面白く感じない、これまで楽しんできた趣味や活動に、興味や喜びを持てなくなった状態で、関心や欲求が著しく低下します。その変わりぶりは周りから見ると、人が変わってしまったように思えるほどの状態。

【食欲の低下、増加による体重増減】

「何を食べてもおいしくない」「お腹がすかない」という状態で、何か食べないといけないと思うため、食べ物を無理やり押し込んでいることもある。それとは反対に食欲が増し、甘いものなど特定の食べ物ばかりをほしがる例もある。

【睡眠障害】

寝付きが悪くなるばかりでなく、自分が起きるつもりではない夜中や早朝の時間帯に目が覚めてしまい、そのあと眠れないことが頻繁で不眠の状態にある。このため熟睡感がなく、体調も優れないため、すぐに起き上がることもできない。反対に、日中や夜の睡眠が極端に長い場合の過眠になるケースもある。

【精神運動機能の障害】

声が小さくなり口数も減る。体の動きが遅くなったり、周囲から見ても分かるほどの症状。また反対に、落ち着きなく体を動かしたり、歩き回るなどの焦燥感が強くあらわれる。また、本人はつらさを解消するために焦って話し続けるなどといった行動に出ている場合がある。

【気力の減退】

ひどく疲れを感じたり、強い倦怠感を感じる症状が見られ、気力が低下して何もする気がおきないが、本人は、何とかしなければならないと気持ちは焦るが、どうしても気力が湧いてこないといった状態。

【罪悪感や自己嫌悪に陥る】

些細な失敗を大失敗と思い込んだり、過去の些細なことを思い出しては悩むといった症状が見られます。
特に理由もなく自分を過剰に責めたり、さまざまなことを妄想的に自分の責任だと思い込むようになったりするなど、自分の生を否定的に感じてしまうことが典型的なうつ病の症状にはあります。

【集中力・思考力の低下】

注意力が散漫になり、集中することができなくなるため、決断力も低下してしまします。何も決められない状態に陥ることがあり、結果、悲観的な決断をしてしまうことがあります。決断しないようにすることが重要となるため、周りの配慮も不可欠となります。

【自殺念慮】

気持ちが沈んでつらくて仕方がないため、死んでしまった方がましだと考えるような自殺念慮を抱くことがあります。そういう場合には、すぐに専門医の診察を受けること、周囲の人は本人を孤独にさせないような言葉かけをすることが大切です。自殺念慮が非常に強い場合は、入院して治療する必要があります。

このほかに、からだの痛みなどの症状として、頭痛や腰痛、動悸、めまい、胃痛、便秘、肩こりなど、人によって症状は様々ですが、あらわれる場合があります。

うつ病の治療には抗うつ薬などが処方されますが、薬の種類や、量のコントロールはとても難しく、副作用やからだの反応などを見極めることは、本人やご家族ではなかなか判断しかねます。

また症状が和らいだからといって、自己判断で薬をやめてしまうと再発も起こしやすく、うつ病がさらに悪くなるケースも少なくはありません。

治療を続けていくうちに、次第に症状も和らいでいき、うつの症状なども消失していきますが、うつ病そのものはまだ完全に治っていないことも考えられますので、焦らずゆっくりと、医師の指示のもと回復を目指していきましょう。

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